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筋筋膜性腰痛 治し方

筋筋膜性腰痛の治し方@原因と治すための3つのポイント

筋筋膜性腰痛とは、「筋肉の痛みによる腰痛」です。
痛みの原因が筋肉にある症状を「筋筋膜性疼痛症候群」といいます。
英語にするとMyofascial Pain syndrome (MPS)です。
筋筋膜性腰痛はMPSの1つになります。

 

 

結論から言うと、筋筋膜整腰痛の治し方は

 

痛みの原因であるトリガーポイントを発見し、そのポイントを無くせば良い

 

ということになります。

 

筋肉はもともと細くて長くて柔らかい状態です。
但し、仕事の影響で筋肉が疲労したり、強いストレスが掛かると
ぎゅっと筋肉が収縮します。

 

ぎゅっと収縮した筋肉は自分で元の状態に戻ろうとするのですが、
縮んだ状態で、更に強い負荷が掛かると
「もう無理!戻れない〜〜」と悲鳴を上げて凝り固まってきます。

 

この凝り固まった筋肉は当然血流が悪い状態ですので
痛みの物質を出します。

 

この凝り固まった筋肉には、たいてい硬いしこりが見つかります。
このしこりは「筋硬結」や「索状硬結」と呼ばれています。

 

この硬結は押すと痛みを感じるようになります。
この部分を圧痛点と呼びます。

 

 

圧痛点の中には、その場所以外にも痛みがでる圧痛点があります。

 

このように硬結の内、その場所以外にも痛みがでる硬結をトリガーポイントといい、
その場所以外に痛みが出ている状態を関連痛と言います。

 

腰痛を治したくてひたすら腰を解しても
痛みが取れない場合、
腰のトリガーポイントが悪さをしていると考えることが出来ます。

 

腰痛の原因が実は腰以外の部分にあるというケースですね。

 

ここまでをまとめると

 

筋肉のコリを押すと、その場所が痛むコリ=圧痛点
筋肉のコリを押すとその場所以外が痛むコリ=トリガーポイント
トリガーポイントで痛みが出る場所=関連痛

 

腰痛を直したくて、腰を一生懸命解しても良くならない場合、
腰のトリガーポイントが悪さをしている可能性大!

 

です。

 

トリガーポイントと関連痛の例を挙げると

 

首の筋肉のコリをほぐすと、

 

何故か、眼の奥にズキンと痛みがでる。(胸鎖乳突筋、胸骨頭のトリガーポイント)
何故か、耳の深部が痛い、奥歯が痛い(胸鎖乳突筋、鎖骨頭のトリガーポイント)

 

などがあります。

 

眼の奥が痛い場合や耳の奥が痛い、奥歯が痛い場合、
それぞれのトリガーポイントを
解消すれば痛みが取れるケースが多いのです。

 

MPSという概念が初めて世の中に出たのは1983年のアメリカになります。
アメリカの医師であるジャネット・トラベル氏とデイヴィッド・サイモンズ氏の
の共著「筋筋膜性腰痛と機能障害:トリガーポイント・マニュアル」の中で
発表されました。

 

トラベル氏は、J・F・ケネディ元大統領の主治医を務めていました。
ケネディ元大統領は、腰痛に悩まされており、トラベル氏にあう前に
腰椎ヘルニアの手術をしたのですが、全く改善しませんでした。

 

そして、追加で固定術の手術をしたのですが、余計腰痛は悪化してしまいました。

 

その後、ケネディ元大統領はトラベル氏の診療を受けて、トリガーポイントブロックの治療と
助言をうけて、症状がみるみる改善され、腰痛知らずになりました。

 

腰痛や坐骨神経痛、頭痛などの筋骨格系の痛みは、ほとんどMPSに該当します。

 

MPSの原因はトリガーポイントにあるので、そのトリガーポイントを無くす

 

ということが大切になります。

 

筋筋膜性腰痛の判断基準とは?

 

1990年にサイモンズ氏はMPSの判断基準を発表しました。
大基準5つと小基準3つがあります。
そして、MPSは大基準5つを満たし、かつ、小基準を1つ以上満たすことが必要
とサイモンズ氏は述べております。

 

サイモンズ氏のMPS診断基準

 

大基準
1.局所的な疼痛の訴え
2.筋筋膜の圧痛点から関連痛として予測しうる部位での疼痛あるいは違和感
3.触れやすい筋肉での索状硬結の触知
4.索状硬結に沿った一点での強烈な圧痛点(ジャンプサイン)の存在
5.測定可能な部位では、可動域のある程度の制限

 

小基準
1.圧痛点の圧迫で、臨床的疼痛の訴えや違和感が再現する
2.圧痛点付近で索状硬結に垂直にはじくような触診を加えたり、圧痛点に注射針をさすことで得られる
局所的ひきつり反応
3.筋肉を引き伸ばしたり(ストレッチング)、圧痛点の注射により、疼痛が軽快する。

 

ちょっとむずかしいですよねw

 

わかりやすく言うと

 

1.痛い場所があり、
2.その痛む場所は、トリガーポイントが原因の関連痛と予測でき、
3.そのトリガーポイントにはコリがあり、
4.そのトリガーポイントにはとても痛い場所があり
5.そのトリガーポイントの筋肉や関節は、動きが硬い

 

 

かつ

1.そのトリガーポイントを押すと、痛みが再現される

 

もしくは

 

2.そのトリガーポイントにデコピンしたり、注射すると引きつる場所がでる

 

もしくは

 

3.ストレッチをしたり、注射により痛みが楽になる。

 

という診断基準です。

 

筋筋膜性腰痛の治し方@自宅で治す3つのポイント

 

筋筋膜性腰痛の治し方には2種類あります。

 

1.病院でTPB(トリガーポイントブロック注射)を行う

 

但し私はこの方法は、奨励しません。
病院に通うのは時間がかかります。また注射の下手な先生だと
対して効果が実感できません。
ブロック注射を打ったけど全然効かないという人も結構います。

 

2.自分でケアして治す

 

私は断然コチラの方をおすすめします。
MPSはトリガーポイントが原因です。
トリガーポイントを見つけてほぐせば、MPSは解決します。
MPSの一つである筋筋膜性腰痛もトリガーポイントを
無くせば解決します。

 

代表的な腰のトリガーポイントはコチラになります。

 

 

 

 

筋筋膜性腰痛の治し方@原因と治すための3つのポイント
(出典 わかさ 2011年4月号)

 

 

 

3.毎日筋硬結が出来ないようにセルフケアをする

 

今までの対策は、実際に出来たトリガーポイントに対して
対処する方法です。

 

最強の手法は、トリガーポイントが出来ないように日々のケアをすることです。

 

日々の腰痛対策を行うことで、身体の筋肉を柔らかくする。
すると筋硬結の発生を防ぐことが出来ます。

 

その日の疲れはその日の取る。またもしコリができても
出来立てのコリであれば、しっかりしたストレッチをすることにより
腰痛の原因を抑えることが出来ます。

 

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