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腰痛 神経 圧迫

腰痛は神経の圧迫が原因では起こらない@その理由と解決策とは?

腰痛は神経の圧迫が原因では起こりません。
神経の圧迫が原因で起こる障害は麻痺です。

 

なぜ腰痛は神経の圧迫が原因では発生しないのでしょうか?
そして、なぜ「腰痛は神経の圧迫が原因」という間違った認識が
世の中に、蔓延しているのでしょうか?

 

 

腰痛が神経の圧迫が原因では起こらない理由を知る
まず第一歩は「痛み」という事象を知ることが大切です。

 

 

そもそも痛みとは一体何なのでしょうか?

 

痛みとは、痛みの物質を身体のセンサーが感じ取り
脳にSOSを送ることで認識します。

 

痛みとは

 

「この部分が痛い。異常が起きている。早くなんとかしてくれ。じゃないと死んでしまう!」

 

というSOSを脳に知らせる手段なのですね。

 

このため、痛みをもし感じない場合は、足が複雑骨折しても、
腕が肩先から切れてしまっても、身体はなんの異常も感じないことになります。

 

ただし、異常を感じなければなんの問題も無いのか?と言うとそんなわけはありません。

 

足が複雑骨折しても痛みを感じないからといって放置しておけば、出血多量によるショック死、
組織の壊死、雑菌による感染症、感染症による2次的被害などなど・・・。
いずれにしても死んでしまうでしょう。

 

もちろん、腕が肩先からなくなってしまった場合も、いち早く手当をしなければ
死んでしまいます。

 

このように、「痛み」とは人間は生命活動を行う上で必要不可欠な防衛手段なのです。

 

神経が圧迫されても痛みは出ない

 

「神経が圧迫されているから腰痛が起きる」この認識は間違いです。
では、なぜこのような間違った認識が世の中に蔓延しているのでしょうか?

 

その原因は、日本の整形外科医の大半が信じ込んでいる「痛みのモデルケース」にあります。
すなわち、「神経が圧迫していると痛い」、「骨が変形すると痛い」という状態です。
このケースは「損傷モデル」と言われております。

 

そして、この損傷モデルが、日本の腰痛の治療の基本方針となっています。
では、なぜこのようなモデルケースが基本方針となっているのでしょうか?

 

「神経が圧迫していると痛みが出る」というのは、今の医療において都合が良いのです。
技術の進歩により、レントゲンやMRIなどはとても進化しました。
実際の医療の現場は「5分の診察に3時間まち」なんてケースもザラです。
お医者様は忙しくて一人ひとりに、そこまで時間をかけることは出来ません。

 

そして、画像や数値で表される物に原因を見つけるというのが、実務上楽ちんなのです。

 

痛みというのは個人差があり、具体的数値で表すことは困難です。

 

このような曖昧模糊なものより、画像や数値ではっきり判断できるものに原因を求めたがる
というのが、今の忙しい医療の現場においては都合が良いのです。

 

1.腰が痛いんですが・・・
2.ではレントゲンを撮ってみましょう・・
3.腰椎4番5番にヘルニアがありますね
4.これが腰痛の原因です。とりあえずシップと痛み止めを出しますので様子見ましょう。

 

というのが、一連の流れではないでしょうか?

 

そもそも、この流れ自体がおかしいですよね?
シップを貼っても、ヘルニアはなくなりませんよね。痛み止めを飲み続けても
薬に身体が慣れてきますので、そのうちより強い薬を飲み続けなければ
痛みは取れない事になります。

 

現代の医学では、「腰痛の85%は原因不明」と言われております。
それは、損傷モデルという「神経の圧迫や骨の変形に痛みの原因がある」という
間違った認識が蔓延っているからです。

 

痛みの原因は筋肉にあるのに、現代の医療では痛みの原因を骨に求めて、筋肉という概念がすっぽり
抜け落ちてしまっているのです。

 

前提自体が間違っている。だからいつまでたっても腰痛が治らない人が後を絶たないのです。」

 

 

ヘルニア手術で腰痛が治る人がいるのはなぜ?

 

「神経の圧迫が原因で腰痛は起きない」ということを書くと
ヘルニアの手術で腰痛が良くなった人がいるのはなぜ?と疑問を持つ人もいるでしょう。

 

その答えとしては「もともとヘルニアが腰痛の原因ではなく、腰痛の本当に原因である筋肉が緩んだから」
となります。

 

ヘルニア手術で腰痛が消えた人は以下のいずれかのケースになります。

 

1.手術時の体位により普段硬くなっていた筋肉が緩んだ

 

手術の体制によっては、筋肉が緩くなることがあります。
腰痛の本当の原因である筋肉のコリが緩んだ。だから腰痛が消えた。
というロジックです。
この考え方を利用した手技にオステオパシーがあります。

 

2.全身麻酔により、痛みに過剰反応していた脳がリセットされた

 

腰痛はとても辛いものです。そして、手術を進められるほどの激痛で悩んでいる方は
痛みに対する閾値がものすごく敏感になっています。
すなわち、ちょっとした刺激でもものすごく痛く感じる状態に脳がセットされているのです。

 

痛みは歪みます。すなわち、ずっと痛い痛いという信号が送られ続けると
、痛みの物質が消えた後も信号が送られていると脳が勘違いしてしまうのです。

 

すなわち、

 

脳に向かって、長期間痛みの信号が送られ続けると、一種の記憶として信号が神経回路に残り
、痛みの原因が亡くなった後も、痛み信号を送り続けることがあるのです。

 

これを痛みの可塑性といいます。

 

そして、痛みの可塑性があった脳が、全身麻酔によりリセットされ、
そのことにより痛みに対する閾値が正常に
なり、痛みを感じなくなった。
これが第二の原因です。

 

3.手術をうけることによる安心感

 

ヘルニアの手術を受けると、物理的にヘルニアは無くなります。
これは「痛みの原因はヘルニア」と宣告された
方にとってはとても安心ですよね。

 

この安心感により、副交感神経が優位に働き、リラックスでき筋肉が緩んだ。
だから痛みの物質が取れた。

 

というのが第三の原因です。

 

「痛みの原因が無くなれば痛みは取れるだろう」
と普通は考えますから。

 

実際にはヘルニア取り除いても痛みが取れない人が多いのは、
先ほど述べたとおりです。

 

 

このようにいずれにしても、手術でヘルニアが無くなったから痛みが消えたのではなく、
筋肉が緩んだから腰痛が消えた。というのが本当の原因なのです。

 

ヘルニア手術で腰痛がとれたというのは、実際は勘違いに過ぎないのです。

 

「神経の圧迫が原因で起こる腰痛」として、「腰椎ヘルニア」はとてもよいモデルです。

 

ヘルニアとは、椎骨と椎骨の間にある椎間板の中にある線維輪から髄核が膨隆したりはみ出た状態を言います。

 

わかりやすく言うと、椎間板という背骨と背骨の間にあるクッション剤の中から中身が飛び出した状態を指します。

 

そして、このヘルニアが背骨の神経を圧迫している。だから腰痛が出ている。

 

というのが、損傷モデルにおける腰のヘルニアによる腰痛です。

 

そして、このヘルニアを手術により物理的に取り除くことによって、
腰痛が消えたという人も実際にいます。

 

でも、手術をしても、腰痛が消えない人もたくさんいるのが事実です。
また、手術をうけることによって、手術前よりも余計に痛くなってしまったという人や
2度、3度と手術を受けても良くならずに、医者にサジを投げられてしまった人も多数います。

 

腰痛の原因であるヘルニアがなくなれば、腰痛は消えるはずなのに、実際は腰痛が消えない・・・。
そんな方がたくさんいます。

 

腰痛の原因をヘルニアに求めるとこのような人々の腰痛が消えない原因が説明できないのです。

 

また、ヘルニア持ちだけど腰痛のない人も多いですよね。

 

神経が圧迫しているから腰痛が起こるというのは、検査も楽ですし、
客観的に捉えられるのですが、根底が間違っているのです。

 

腰痛の原因はヘルニアではなく筋肉のコリが原因なのです。

 

 

神経が圧迫されると痛いというのはありえない。

 

痛みが起こる原因は大別すると3つに分けられます。

 

1.組織の物理的損傷により痛みの物質が発生する。 だから痛い

 

骨折やがん、内臓疾患などにより、身体のSOSを脳に伝えるため、痛みの物質が
発生します。この痛みの物質を、身体の痛みセンサーが感じ、脳に「早くナントカしてくれ!!」
とSOSを送ります。そして、脳が痛みを感じる。

 

これが物理的損傷による痛みです。

 

2.ストレスにより、筋肉が収縮し酸欠状態になり痛みの物質がでる。 だから痛い。

 

ストレスは身体にものすごく負担をかけます。
身体に負担がかかると、交感神経が刺激され緊張状態になります。
そして筋肉が収縮します。
筋肉が収縮すると、筋肉内の血管が潰され、血行が悪くなります。
すると、組織が酸欠状態になり痛みの物質が発生します。

 

これがストレスにより、痛みが発生する原因です。

 

 

3.痛みの可塑性により、痛みの信号が脳に記憶として残る。だから痛い。

 

先ほども述べましたが、痛みの信号がずっとずっと永続的に脳に送られ続けると、
痛みの原因が無くなった後も、脳が勘違いを起こします。
神経回路に痛みの信号が記憶として残り、痛みの信号を送り続けてしまうのです。
痛みの可塑性というやつです。

 

これが痛みの可塑性による痛みです。

 

いずれの場合も、痛みの原因は筋肉にあるので、
日頃から自分で筋肉をメンテナンスして
痛みの物質を取り除く作業をすることが、腰痛解消の最善策となります。

 

腰痛は神経の圧迫では起きません。筋肉が原因で起こるのです。

 

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